7月1日より「映画 ゆるキャン△」が公開となります!
テレビアニメでは女子高生だったキャラの社会人になった姿が描かれると言うことで、ファンの間でも大きな話題となっている一作です!
こちらの記事では主に公開前の興行収入考察、そして興行収入の速報値(推定)更新を行なっていきます!
興行収入速報は初週のみ毎日更新を予定していますので、気になる方は要チェックです!
(速報値のみ見たい方は目次より6番までスキップ推奨です!)
作品説明

2015年より月刊誌「まんがタイムきららフォーワード」にて連載開始となった「ゆるキャン△」。(現在は「COMIC FUZ」にて連載中。)
山梨県や静岡県を舞台にキャンプを中心とした日常生活を送る女子高生たちを描いた作品で、連載当初から大きな注目を集め、2018年のアニメ化では「ソロキャンプ」ブームの火付け役に。
2021年には第2期も放送され、今作「映画 ゆるキャン△」では、そんな彼女らが大人になってスクリーンに帰ってきます。
キャラクター紹介
各務原なでしこ(CV:花守ゆみり)
志摩リンとの出会いでキャンプに惹かれ、野クル(野外活動サークル)に参加。
いつも明るくて前向き。楽しいことが好き。

志摩リン(CV:東山奈央)
お爺ちゃんの影響でキャンプを始めたソロキャンパー。
なでしこと出会い、初めて誰かと一緒にキャンプをする楽しさを知る。

大垣千明(CV:原紗友里)
犬山あおいと一緒に野クルを結成。
キャンプ場所や道具選びなど真っ先に動く行動派。

犬山あおい(CV:豊崎愛生)
関西なまりで話すおっとり系。
猪突猛進なメンバーの中、みんなを気遣う陰のリーダー的存在。

斉藤恵那(CV:高橋李依)
リンの友達。マイペースな自由人。コミュニケーション能力が高い。
野クルの部員ではないが、野クル部員とのキャンプでキャンプ欲が高まっている。

あらすじ(※原作未読の方はネタバレ注意)

これは、少し先の冬からはじまる物語。
志摩リンは故郷の山梨を離れ、名古屋のちいさな出版社に就職し、一人暮らしをしていた。
とある週末、ツーリングの計画を立てていたところに、
高校時代の友人・大垣千明から唐突にメッセージが届く。
「今、名古屋にいるんだが」
山梨の観光推進機構に勤める千明は、数年前に閉鎖された施設の再開発計画を担当していた。
「こんなに広い敷地なら、キャンプ場にでもすればいいじゃん」
そんなリンの何気ない一言から、動き出す千明。
東京のアウトドア店で働く各務原なでしこ、
地元・山梨の小学校教師となった犬山あおい、
横浜のトリミングサロンで働く斉藤恵那。
かつてのキャンプ仲間が集まり、キャンプ場開発計画が始動する。
キャンプでつながった五人が、今だからできることに挑む、
アウトドア系ガールズストーリーの幕が上がる。
(公式サイトより引用)
果たしてどれほどのヒットを記録するのか?
近年「鬼滅の刃」ヒット以降、アニメから地続きとなる劇場版シリーズが多く公開される機会も増えてきました。
特に先月公開された「映画 五等分の花嫁」は108館と小規模公開ながら、20億円越えも確実となりそうな勢いを見せており、アニメシリーズの劇場版作品の可能性はますます広がっています。
そんな中「映画 ゆるキャン△」はどれほどのヒットを記録するのでしょうか?
ここからは、以下ポイントに沿って考察してみます。
②公開環境
③類似作品の興行成績
④SNSでの話題性
①円盤売上、発行部数
円盤売上
2018年にアニメシリーズが放送開始となり、一躍キャンプブームの火付け役となった「ゆるキャン△」。この作品をきっかけにキャンプを始めた人も多く、中でも静岡県で聖地巡礼を行うファンが急増。経済効果は5~6億円に上ったとの試算もあるとか。
果たして円盤はどれほどの売上を記録したのでしょうか。
「ゆるキャン△」
1期…15000枚(2018年冬)
2期…6300枚(2021年冬)
「五等分の花嫁」(参考)
1期…11000枚(2019年冬)
2期…3500枚(2021年冬)
コロナ禍の配信需要で売上は減少気味ですが、2018年冬は全アニメ中2位、2021年冬も全アニメ中3位など、ほぼ覇権に近いレベルの売上を記録している「ゆるキャン△」。比較参考データの「五等分の花嫁」をも大きく上回る売上となっており、他アニメとは一線を画す売上を誇っています。
発行部数
2022年5月時点での累計発行部数は700万部以上。まんがタイムきらら連載の作品としては「けいおん!(335万部)」や「ご注文はうさぎですか?(300万部)」を大きく上回る売り上げとなっています。
特に、アニメ1期終了時は150万部売上だったことも踏まえると爆発的な伸びを見せています。
②公開環境
公開館数
公開環境と言うことで、まずは公開館数から見てみます。
「映画 ゆるキャン△」の公開館数は121館。
近年のアニメ作品と比べると、
・「劇場版 からかい上手の高木さん」…151館
・「映画 五等分の花嫁」…108館
こう見ると箱数は標準よりやや低めと言った感じでしょうか。
競合作品
競合作品ですが、公開から1カ月経ってもなお勢いの止まらない「トップガン マーヴェリック」は既存作品としてはかなり強力です。
さらに今週は「バズ・ライトイヤー」「エルヴィス」と公開館数300館越えの新作が2本控えています。
他にも「映画 五等分の花嫁」や「劇場版 からかい上手の高木さん」の新たな入場特典配布があるなど、ポテンシャルを最大限発揮できる環境とは言えなさそうです。
③類似作品の興行成績
類似作品との比較と言うことで、今回はきらら系作品(「まんがタイムきらら」関連誌に連載されている作品)を例にとってみます。
作品名 | 公開館数 | 初動成績 | 最終成績 |
---|---|---|---|
『映画 ゆるキャン△』 | 121館 | ||
『ご注文はうさぎですか? ~Dear My Sister~』 | 40館 | 1.0億円 | 3.8億円 |
『きんいろモザイク Thank You!!』 | 70館 | 0.3億円 | 0.9億円 |
こちらは2作品とも初動から最終まで約3〜4倍弱となる推移になっています。
いわゆる初動型の推移です。他アニメは4~5倍となる推移となるケースもありますが「きらら系作品」はやや初動型の推移となる傾向にあるようです。
ただし、同じくきらら作品の「映画 けいおん!」はとてつもない成績を記録しているのも事実です。
作品名 | 公開館数 | 初動成績 | 最終成績 |
---|---|---|---|
『映画 けいおん!』 | 137館 | 3.1億円 | 19.0億円 |
初動成績もさることながら、なんと初動から6倍以上数字を伸ばすロングランヒットを記録。
深夜アニメ作品として長い間トップの成績として君臨していました。
同じきらら系作品でなぜこのような違いが出るのでしょうか?
初動型?ロングラン型?
そこで焦点となるのは初動型かロングラン型か、と言う点です。
ここで、ロングラン型の条件としてまず挙げられるのは以下2つのポイントが重要となります。
・リピーターの数
・ライト層ファンの数(ファン層の幅)
まず、初動型は公開早々に鑑賞する主にコア層に支えられている面があり、興行収入が初動に偏りがちになるケースが多いです。その点、幅広くライト層のファンも獲得している作品は単純にファンの母数が大きく、公開直後に見る人もいれば、しばらく経ってから見る人もいます。つまり初動の偏りはやや軽減できているのです。その点、一般的な「きらら系作品」は雑誌のコンセプトでもある「萌え」に特化したコンテンツが多く、若年男性層にターゲットを絞っています。つまり、女性や中年世代以上などのライト層はあまり多くありません。
その点「けいおん!」はキャラクターデザインの萌え要素を抑えつつ、鑑賞ハードルを下げたことで、男性だけでなく女性からも大きな支持を集めました。それだけでなく「萌え」よりも「軽音」という要素が作品の色として強く出ており、そこから興味を持ったファン獲得や、その作品をきっかけに軽音部入部をする人が激増するなど空前のブームを巻き起こす一因となりました。

これらの点を踏まえ「ゆるキャン△」について考えてみましょう。「けいおん!」の「軽音」要素同様に、「ゆるキャン△」には「キャンプ」要素の色が強く、こちらも「ソロキャンプ」ブームの一端を担いました。キャラクターデザインに関しても「萌え」要素は少なく感じます。実際、それを裏付ける理由として「ゆるキャン△」は缶バッチなどのキャラクターグッズだけでなく、キャンプ関連グッズの売れ行きもかなりあるそうです。(ソースはコチラ)そのため、キャンプ愛好家の方や一般層のファン、つまりライト層のファンを多く獲得していると推測できます。
リピーターの数
ロングラン型のヒットを記録するには、多くのリピーター客を獲得することも重要です。最近の例で言えば「五等分の花嫁」は特典需要の異常な高さによって、ヒットを記録しています。
「ゆるキャン△」も「劇場版 ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン(最終20億円)」の松竹が配給を行っており、入場特典については安定した供給が見込めます。ただし、特典需要がどれほどあるのかはやや未知数なところもあります。
そして、「また観たいな」と思わせる作品の完成度も重要になってきます。この点においては、6月19日に行われた完成披露試写会のレビューを参考にすると、絶賛の声が非常に多くこの点に関してはかなり期待できるのではないかと推測しています。
④SNSでの話題性
最近公開されたアニメ映画作品である「映画 五等分の花嫁」と「劇場版 からかい上手の高木さん」と比較してみます。
①公式Twitterのフォロワー数
まずは公式Twitterのフォロワー数から推測します。(※映画公開前の数字)
ゆるキャン△:41万人
高木さん :22万人
ちょうど「五等分の花嫁」と「高木さん」の中間地点と言ったところでしょうか。
ただし、ティザービジュアルや特報公開時のいいね数はほぼ「五等分の花嫁」と同等です。
②Youtube再生数
次にYoutubeの予告再生数を比較します。(※映画公開前の数字)
五等分の花嫁:130万回
高木さん :55万回
なんと予告編の再生数は「五等分の花嫁」を若干上回っています。
③Google検索数
次にGoogleトレンドを使って検索数の比較も行ってみましょう。

赤色が「五等分の花嫁」、青色が「ゆるキャン△」、黄色が「からかい上手の高木さん」となっています。これを見ると「五等分の花嫁」が圧倒的な検索数を誇っています。
ただし、注目すべきポイントはどのキーワードで検索されているかと言う点。「ゆるキャン△」の場合は「ゆるキャン△」+「2期」「実写」などというワードが上位となっています。一方で「五等分の花嫁」の場合は「五等分の花嫁」+「一番くじ」「くじ」などというワードが上位を占めています。つまり、「五等分の花嫁」は個々のキャラクター人気を活かしたIP関連商品で話題を多く集めていることがわかります。
まとめ+最終予想
ここで今までの考察をまとめてみます。
・きらら系としては圧倒的売上
・アニメ人気も覇権に近いレベル
②公開環境
・公開館数は121館とアニメ作品としてはやや標準より低い?
・競合作品が多く箱の取り合いに?
③類似作品の比較
・きらら系の中でも「けいおん!」に似たロングラン型?
・SNSでの話題性は「五等分の花嫁」と互角
⇨ただしIP人気は「五等分」が圧倒的
以上のポイントから…
最終興収は10億円〜12億円ほどのヒットになるのではないかと予想します。
きらら系作品としては「けいおん!」に似たロングラン型の特徴を持っており、一大ブームを巻き起こした「けいおん!」ほどまでは行かなくとも、ある程度は息の長い興行展開に期待が持てると予想します。前評判がすこぶる高いので、作品の完成度によっては化ける可能性もあるかもしれません。
7月は夏休み興行に向け多くの作品が公開となりますが、入場特典などを駆使した粘り強い興行展開に期待したいところです。
最後までご覧いただきありがとうございました!
興行収入速報(※推定値)
7億5800万円(7月20日現在)
Coming soon…
興行収入推移
公開日数 | 興行収入 |
---|---|
3日目 | 3億5140万円 |
10日目 | 5億9780万円 |
17日目 | 7億3641万円 |
24日目 | |
31日目 | |
38日目 |
Coming soon…
入場特典情報
第一弾:『ゆるキャン△』13.5巻
映画のストーリーと高校生のなでしこ・リンをつなぐあfろ先生描き下ろしマンガを収録ほか、全84ページ(表紙含む)にわたる大ボリュームの内容。装丁もこれまでの原作コミックスと同じく、あfろ先生による描き下ろしイラストカバーつきで、原作ファン、アニメファンともに必携アイテムとなっています。
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