10月22日より「ソードアート・オンライン プログレッシブ 冥き夕闇のスケルツォ」が公開となります!
こちらの記事では主に公開前の興行収入考察、そして興行収入の速報値(推定)更新を行なっていきます!
興行収入速報は初週のみ毎日更新を予定していますので、気になる方は要チェックです!
(速報値のみ見たい方は目次より5番までスキップ推奨です!)
早くも続編!アインクラッド第5層へ!
昨年10月30日に公開され、14.3億円のヒットを記録した「ソードアート・オンライン プログレッシブ 星なき夜のアリア」。本編終了後に今作「冥き夕闇のスケルツォ」の2022年公開が発表され、多くのSAOファンが湧きました。

そして、その前作からちょうど1年。先月コロナ禍の影響で制作が遅れたとの発表があり、ファンからは不安の声もあがりましたが無事1ヶ月後の公開決定となりました。
「ソードアート・オンライン」は次世代VRMMORPGを舞台に、主人公・キリトが命の懸ったゲームの中でその攻略を目指し様々な敵と戦っていく物語から始まります。その後も様々な物語が描かれてきた「ソードアート・オンライン」シリーズですが、前作から続く「プログレッシブ」はシリーズ初期で描かれた100層からなるダンジョンを攻略する「アインクラッド編」を、ヒロイン・アスナ視点からさらに深掘りしたリブート作品。前作「星なき夜のアリア」では第1層を攻略しましたが、今作「冥き夕闇のスケルツォ」では第5層の攻略にキリトたちが挑みます。
あらすじ(※ネタバレ注意)

世界初のVRMMORPG《ソードアート・オンライン》がデスゲームと化し、
1万人のユーザーがゲームの世界に閉じ込められてから、既にひと月以上が過ぎていた。
鋼鉄の浮遊城《アインクラッド》第一層を攻略したアスナは、
キリトとコンビを組んだまま、最上階を目指し旅を続けていた。
女情報屋アルゴの協力も加わり、攻略は順調に進んでいるかのように見えたが……
攻略を先導するトッププレイヤー集団、《ALS》(アインクラッド解放隊)と《DKB》(ドラゴンナイツブリゲード)。
本来は共闘すべき2大ギルドの対立が勃発する。
その陰には、暗躍する謎の人物の姿が――。
死と隣合わせの危険な戦いのなか、《攻略》とはまた異なる《脅威》が、
アスナとキリトを巻き込んでいく――!
(公式サイトより引用)
今までのシリーズ成績をおさらい!
2017年には「オーディナル・スケール」、2021年には「プログレッシブ 星なき夜のアリア」が公開となった「ソードアート・オンライン」シリーズ。「プログレッシブ 冥き夕闇のスケルツォ」の興行成績を予想するうえで、参考としてこれらの作品の興行成績を見てみましょう。
作品 | 初動興収 | 最終興収 |
---|---|---|
「オーディナル・スケール」 | 4.2億円 | 25.2億円 |
「プログレッシブ 星なき夜のアリア」 | 3.5億円 | 14.3億円 |
2021年公開「星なき夜のアリア」の最終興収が、2017年公開「オーディナル・スケール」に比べ10億円以上落ちてしまっている点はやはり1番気になる点になりますね。果たしてこの原因は一体どこにあるのでしょうか。個人的な憶測も含みますがこれには大きく2つ理由があると考えています。
理由①ファン数を保ち続ける難しさ
「ソードアート・オンライン」シリーズは今年でアニメ放送開始から10周年。今までアニメシリーズは4シリーズが放送され、合計の話数は122話。アニメファンの中では知らない人はいないまさに金字塔のような存在です。しかし、いくら人気のアニメと言っても10年間ずっと同じ数のファンを保ち続けることができるかと言うと、それはかなり難しい話になります。これはSAOに限らず、他のアニメにも言えることです。少年誌のように永続的なストーリーでなく、章ごとにキリ良く完結すると言う点も大きいでしょう。
数字で示すと、原作小説の売上は1巻は80万部ですがその後徐々に下がっていき、2011~2017年ほどまで30万部で保っていたものの近年は20万部を下回るようになっています。円盤売上も「オーディナルスケール」は15万枚ほどでしたが、「星なき夜のアリア」は5万枚ほどとなっています。
理由②ライト層、リピーターの獲得
「オーディナルスケール」と「プログレッシブ」のヒットの違いで気になるのは、初動成績はあまり変わらないのに最終成績が大きく開いてしまっているという点。これは原作ファンでない一般層の獲得、またはリピーター獲得が大きなカギを握ると考えられます。
2017年に公開された「オーディナルスケール」は原作者・川原礫氏が新たに脚本を書きあげた完全オリジナル作品。だからこそ原作のある「プログレッシブ」に比べヒットに繋がりそうな要素を盛り込むことも容易だったように感じます。例えば、この作品は原作のVR(仮想現実)ではなくAR(拡張現実)がテーマとなっており東京をダイナミックに映すことで映画映えを狙えた点や、作品に登場するユナというキャラクターは歌姫と言う設定で「アナと雪の女王」のアナ役で注目された神田沙也加をキャスティングできたという点も大きいでしょう。さらに、ややこの理由からはそれますが、深夜アニメが今ほど浸透していない時代だったという点も、何も知らない一般層が大ヒットを聞きつけて鑑賞すると言う動きがあった理由として納得がいきます。
リピーターに関しては、やはり「プログレッシブ」がシリーズ初期の内容を再構築したものという特性上、ファンにとっては既視感のある内容であり、リピートする数が減ってしまうのは仕方のないことのようにも思えます。
果たしてどれほどのヒットを記録するのか?

ここまで過去作の興行成績を考察してきましたが、ここからはそのポイントも踏まえ「冥き夕闇のスケルツォ」の興行収入が一体どうなるのか以下のプロセスで考察をしていきます。
⇩
数値データ
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気になるポイント
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まとめ+予測
公開環境
公開館数
「ソードアート・オンライン プログレッシブ 冥き夕闇のスケルツォ」の公開館数は200館。
前作「星なき夜のアリア」は4館増えていますが、ほぼ同数。深夜アニメ作品としてはかなりの上映館数となっています。
参考程度に最近のアニメ作品の公開館数は「映画 五等分の花嫁(108館⇨199館)」「映画 ゆるキャン△(121館)」「映画 からかい上手の高木さん(151館)」。
競合作品
同週の公開作として200館以上の大型規模作品は「線は、僕を描く(255館)」「RRR(208館)」の2つとなっています。
「線は、僕を描く」は水墨画を題材にした人気小説を主演・横浜流星×監督・小泉徳宏(「ちはやふる」「カノジョは噓を愛しすぎてる」)で実写化した作品。東宝配給にしては公開範囲がやや小さめで、客層も被りはあまりなさそうです。「RRR」は日本でもファンの間で根強い人気を誇ったインド映画「バーフバリ」シリーズのスタッフで製作されたアクションエンターテインメント作品。こちらも客層の被りはないでしょう。
まずは数値データから分析
様々な考察をする上で、まずは数値データから見ていきます。
①Youtube再生数
まず、Youtubeの予告再生数を比較します。
「プログレッシブ 冥き夕闇のスケルツォ」…152万回
再生数は若干少なめと言ったところ。ですが、この辺りはYouTubeのオススメ表示機能などの要因からも左右されれることは多いのでそこまで大きな差はないと思います。
②ムビチケサイトの「みたい!数」
次はムビチケサイトの「みたい!」の数を見てみましょう。ムビチケサイトの「みたい!」はムビチケユーザーが作品ごとの「みたい!」というチェック項目にチェックを入れるもので、数多ければ多いほど作品に注目が集まっていることを表します。
「プログレッシブ 星なき夜のアリア(14.3億円)」…3611人
「プログレッシブ 冥き夕闇のスケルツォ」…2821人
「映画 ゆるキャン△(10.2億円)」…2693人
こちらは3000人やや届かない数値となっています。他の作品を例にとるとやはり「みたい!数」と興行収入は相関がかなり強いことがわかります。
③Google検索数
こちらはキーワード「SAO」の検索数をグラフ化したもの。

「プログレッシブ 星なき夜のアリア」… 82%
「プログレッシブ 冥き夕闇のスケルツォ」…40%
検索数は約半分までダウン。インターネット検索での関心度は低い水準に。
気になるポイント
ポイント①前作越えは?及第点は?
数値データを見てわかる限りだと、前作越えはかなり厳しそうに見えるというのが個人的な感想です。また、今作は「プログレッシブ」の2作目であることから前作の持っていた「初めての人でも楽しめる」という強みがなくなってしまっているのも新規ファン獲得に向けてかなり効いてくるでしょう。また、前作は見放題も行われていないため予習のハードルもやや高くなっています。

目指したい最終ラインですが、「オーディナルスケール」に関するインタビューで、配給のアニプレックスは「最低15億円」を目標として設定したことが明らかになっています。「オーディナルスケール」は最終25.2億円で大成功を収めましたが、「プログレッシブ」は14.3億円とギリギリ及第点と言ったところ。SAOシリーズは総じて作画コストも高く、今作の成績次第では第3作が作られる怪しいという点も不安が残ります。ただし、10億円付近まで数字を伸ばすのはほぼ濃厚で、前作の成績も鑑みればこの辺りが配給としても及第点となるでしょう。とは言っても、安定して10億円を叩き出せる長期アニメシリーズというのは十分貴重で優秀なIPコンテンツです。
ポイント②全国のIMAXシアターを独占!?
今作は前作に比べIMAXの上映回数が非常に多くなっていることもかなり気になるポイント。
というのも今秋は洋画の供給が圧倒的に少なく、新海誠監督作品、アバター、ロード・オブ・ザ・リングなど立て続けにリバイバル上映が行われるほど。そのため、今作は全国のIMAXシアターをほぼ独占する形となっているのです。
前作の公開時期は「DUNE」や「007」など洋画大作が公開されていたため、今作は前作の約2倍となるスクリーン数を確保しています。
ポイント③先行上映+入場特典+舞台挨拶での囲い込み
そして、それを後押しする形で21日からIMAXでのみ先行上映が行われることが決定。22日の通常公開に先駆けて鑑賞することができます。いち早く見たいという多くのファンをIMAXで集客でき、また初動ブーストの起爆剤として今作は第1弾特典とは別に20万人限定で先行入場者特典も用意されています。つまり、21日にIMAX鑑賞をすればIMAXポスター含め、入場者特典を3つも受け取ることができます。さらに22日に行われる舞台挨拶にも限定入場者プレゼントがあります。ちなみに、舞台挨拶は特別料金となっておりそちらは昨年から300円値上げとなりました。今回は先行上映、豪華な入場者特典、舞台挨拶での囲い込みで初動爆発的スタートを狙っているように感じます。
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— アニメ ソードアート・オンライン 公式 (@sao_anime) October 19, 2022
劇場版
ソードアート・オンライン
-プログレッシブ-
冥き夕闇のスケルツォ
10.22舞台挨拶
◣__________◢
ライブビューイング
196館で開催予定!
▼10.22 9:00の回(上映後)https://t.co/02xn4FIiC3#sao_anime #SAO10th pic.twitter.com/zf7cdipbps
まとめ+最終予想
ここでヒット分析の結果をまとめてみます。
・1作目⇨2作目、10億円ダウン
→ファン離れ、一般層&リピーター獲得
【公開環境】
・前作並み
・競合少なめ
【数値データ】
・YouTube…やや減少
・ムビチケ「みたい!」数…やや減少、10億円以上は見込みあり?
・Google検索数…半分に減少
【気になるポイント】
①前作からはダウンも、10億円付近は濃厚…?
②IMAX箱数が拡大
③先行上映+舞台挨拶+入場者特典の囲い込み
やはり過去作の成績を参照するに、コアなファンが少なっているというと言う点は顕著で、データもそれを裏付ける形となってしまっています。確かにIMAX上映は箱数が多いですが、それが新規ファン獲得に繋がるかと言えば難しいようにも思えます。まず、IMAX先行上映や豪華な入場者特典などの効果を利用し初動で大きく数字を積み上げ、及第点である10億円付近の到達に期待したいところです。
初動成績予測(先行込み3日間)
初動成績…2.5億円~3.0億円
「ソードアート・オンライン」は初動型の作品でもあるため、前作が初動3.5億円だったことも踏まえると、少なくとも2.0億円以上の週末興収は記録すると考えられます。
そうなると、首位スタートの可能性も濃厚となります。
最終成績予測
最終成績…9億円~11億円
最後までお付き合いいただきありがとうございました!
興行収入速報(※推定値)
8億100万円(11月6日現在)
Coming soon…
興行収入推移
公開日数 | 興行収入 |
---|---|
2日目 | 3億4353万円 |
9日目 | 6億306万円 |
16日目 | |
23日目 | |
Coming soon…
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