今までの予想記事(「シンエヴァ」「コナン」)では初動予想のみで記事を上げていましたが、今回は初動のその先100億円までの展望についても考察していきます!

100億円突破は可能なのか?
結論から言うと可能なポテンシャルは秘めていると思います。先ほどの初動予想解説の際に触れた通り話題性の高さはデータを見れば十分にお分かり頂けたかなと思います。
ただし、それでも100億円突破の壁はかなり高いものになると思います。と言うのも、ジブリ・新海誠作品以外で100億円を突破した日本アニメ作品は「鬼滅の刃 無限列車編(2020)」「シン・エヴァンゲリオン劇場版(2021)」の2作品のみ。つまり、つい1年半ほど前までは100億円突破アニメはジブリと新海誠作品を除くと1作品もなかったことになります。

しゃけ…(なるほど…100億円は難しいのか…)
確かに「呪術廻戦」は知名度が高く、LINEリサーチでは国民の4割が「見た」と答えたというデータもあります。ただし、このデータは1話まで見てやめた人ももちろん含まれていますし、何より「映画館に行ってお金を払って映画を見る」ファンとなると数が限られてきます。つまりこれをピラミッドで表すと「劇場版」を見る層というのはアニメ知っている母体数からは徐々に絞られていき、上の方に位置することになります。
他アニメ作品に比べ母体数が圧倒的に大きい「呪術廻戦」でも、その上部分だけとなると100億円にはまだまだ届きません。
そのため、ヒットの追加要因としてファンの人に作品をリピートしてもらう、そしてファンでない人には作品に興味を持ってもらうことが必要になってきます。
その両方を可能にする戦略が100億円突破のカギになるのですが、ただ具体的にどのような策や方法で動員数を増やせばいいのか…についてこれから解説して行きます。
リピーター獲得のために必要な戦略
やはり100億円越えヒットを遂げたどのヒット作品にも共通するのはたくさんのリピーター客に支持されていたと言う点。熱狂的なファンの支えなしでの100億円到達はかなり難しいでしょう。
そこでリピーター獲得に必要な具体的な戦略を4つ挙げてみます。
②入場特典
③イベント
④特別上映
①作品のクオリティ
いくら作品が大好きなファンでも、目も当てられないクオリティだった場合「ちょっとねぇ〜世間は許してくれぁせんよ」と言う形でほとんどの人は劇場で二度と作品を見ることはないでしょう…。(それでも見続ける輩は真の愛を持ち主)
つまり作品を見たファンに「感動したからまた見たい!」「あの戦闘シーン何度見ても飽きない!」と思わせるようなクオリティが求められます。

生五条悟…カッケェ…!
「鬼滅の刃 無限列車編」で言えば「煉獄さんと猗窩座の激闘をまた見たい!」と劇場に足を運んだ方も多いのではないでしょうか。「シン・エヴァンゲリオン劇場版」も圧倒的情報量で見るほどに考察が捗り、長年の集大成である素晴らしいクオリティの作品でした。
つまりレベルの高い合格点を越えるシーンをオールウェイズ出して頂く必要があります。(?)
この点について考察してみると、アニメの作品クオリティを考える上で重要なのは主に「ストーリー、作画、演技力」の3つと考えられます。それでは早速この3点に沿って考察してみましょう。
原作準拠のストーリーはクオリティに心配なし?
まず1つ目のストーリー。「呪術廻戦0」は既に刊行されている単行本をアニメ化したもので原作にほぼ忠実な作品。オリジナルストーリーではありません。そのため、ストーリーは既に練り上げられており統合性も取れています。
今までの劇場版ジャンプ作品はオリジナルストーリーが主流でしたが、やはり統合性の無さに不満が出ることもしばしば。原作にも影響がないためスルーする人も一定数いました。
その流れを変えたのが「鬼滅の刃 無限列車編」。一見さんお断りということで、当時はヒットするかどうか疑問を抱く声も多かったですが原作の圧倒的なストーリーのクオリティ、そしてアニメ勢に取っては見ることの必然性が増したことでヒットにも繋がったのではと思います。
MAPPAの作画にも期待
2つ目は作画。こちらは言うまでもなく圧倒的な神作画に期待して問題ないでしょう。制作会社であるMAPPAは「呪術廻戦」だけでなく「進撃の巨人」や現在放送中の「takt op.Destiny」などを手がけており、常に圧倒的作画が話題に上がるスタジオです。
先日公開直前PVも公開となりましたが、戦闘シーンの作画は思わず凝視しちゃうレベルで、作品への期待がますます上がってしまうクオリティでした。
超演技派声優が勢揃い!
3つ目の演技も申し分ないでしょう。オリジナルストーリー映画だと、オリジナルキャラを本職でない方が声優を務めしばしば批判を受けるなんてこともありますが、今作に登場する多くのキャラがアニメに出ており、その役のハマり度はお墨付き。
今回主役の乙骨憂太を演じる緒方恵美さんも、シンジ役でお馴染みの声優さんで演技力は群を抜いており、安心できそうです。
②入場者特典
「0.5巻」が500万部配布されるということで、その圧倒的な数に驚く人も多々いました。簡単に見積もってみるとこれを配り終えた時点で興収は70億円に達するということになります。
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— 『呪術廻戦』アニメ公式 (@animejujutsu) December 4, 2021
入場者プレゼント 小冊子 "0.5巻"
全国合計500万名様に配布決定!
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12月24日(金)より、
本作を劇場で鑑賞いただいた
全国合計500万名様に
超豪華小冊子「呪術廻戦 0.5 東京都立呪術高等専門学校」を配布いたします!
詳細はこちら▼https://t.co/dr4mfkylIe#劇場版呪術廻戦0#呪術廻戦 pic.twitter.com/I1IXdHDH9D
ただし、さらなるリピーター獲得のため第2弾、第3弾の特典を配布することで100億円により近づくことが可能になります。
100億円を突破した「シン・エヴァンゲリオン劇場版」も序盤こそは凄まじい勢いだったものの、そこから徐々に数字を落として行き「薄い本」の配布発表前は90億円弱付近で上映終了してしまいそうな勢いでした。そこから豪華特典でリピーター数が増加し最終的には100億円に漕ぎ着けました。
やはり「呪術廻戦」も同様に特典の力を借りることでさらなる数字アップが望めそうです。
③イベント
先日発表された初日舞台挨拶。初日は平日だしまだ違うタイミングと踏んだのか、はたまた違う複雑な理由があるのかわかりませんが、ライブビューイングはなしとのことでした。
やはり制作者や演者さんの貴重なお話をライブで聞けるというのはファンに取ってはかなり嬉しい機会。「裏話を聞けるならもう一回行こうかな」というファンも多いはずです。入場料も変わらないことが多く、お得感もあります。
他にもリピーター向けの応募キャンペーンや、第2弾グッズの発売などもリピーターを獲得するイベントとして有効でしょう。
④特別上映
最近は日本の作品でも主流になってきたIMAX、4D、ドルビーシネマでの上映。今作「呪術廻戦0」は公開初日からIMAXでの上映が決定しており、通常上映とは少しリッチな映画体験を味わうことが可能です。ただし、今作はまだ4D上映やドルビーシネマ上映のアナウンスがありません。そのため私は「鬼滅の刃 無限列車編」と同じように公開から少し経ったタイミングで4Dやドルビーシネマのアナウンスがあるのではないかと踏んでいます。
今まで配給である東宝は「シン・エヴァンゲリオン劇場版」ではIMAXと4D同時公開でドルビーシネマを後から公開する方式、「名探偵コナン 緋色の弾丸」ではIMAX、4D、ドルビーシネマ全て一気に初日から公開する方式など色々な方式を取っていました。
しかし最終的に「竜とそばかすの姫」では「鬼滅の刃 無限列車編」と同じIMAX→4D→ドルビーシネマという方式に。今作「呪術廻戦0」も同じ方式かと思われます。
このようにリピーター獲得に向けての戦略は色々ありますが、やはりまず大事なのは作品のクオリティ。これは公開してみてからでないとわからないですが、個人的には素晴らしい作品になるのではないかと期待しています!
新規ファン獲得に向けての秘策
ここまでリピーター獲得について考えてみましたが、次は逆に「呪術廻戦」にまだ興味を持っていない層について考えてみます。
やはり現状のファン以外からも観客を取り込むことも100億円への重要な要素になります。「鬼滅の刃無限列車編」も話題になっているからと言う理由で見た方も多いはず。そのような作品への入り口作りをどうするかが焦点となります。
ここでは主に3つ、新規ファン獲得に繋がるポイントを解説して行きます。
②テレビ番組、TVCM
③主題歌
①作品のクオリティ
やはりリピーターの時と同様、ここが1番大事なポイントだと思われます。作品のクオリティが高ければ高いほど、SNSや知り合い同士の口コミで感想が広がるため作品に興味を持ってもらう機会を作りやすく出来るからです。
つまり、口コミで拡散され流行することで「乗るしかないっすよね、このビッグウェーブにね」という形でファンでない人も作品に興味を持ち鑑賞する、そしてその人たちがさらに拡散していくという作品にとって良い循環が生まれます。
②テレビ番組、TVCM
昨年「鬼滅の刃」はフジテレビで地上波の土日ゴールデン帯に放送され、視聴率は20%を記録しました。今のご時世ドラマでさえ平均視聴率10%を越えれば人気と言われている中で、この数字。ここでかなりのファンを獲得したと言っても過言ではないでしょう。
一見、配信サービスで見放題のものを地上波で放送して意味があるのかと疑問に思う方もいると思います。しかし、ファンからすれば他の多くのファンと同時視聴をすることで作品の良さを共有する絶好の機会で、同時にSNSでの拡散にも期待できます。さらにゴールデン帯だからこそ「テレビでやってるし見てみるか…」という層にも作品を届けることで多くのファンに興味を持ってもらうきっかけ作りとなっていました。
「呪術廻戦」も同じ方式を取れるには取れるはずですが、、TBSは同じく年末映画の自社ドラマ「99.9」に力を入れている模様。映画に合わせた一挙放送や特別ドラマ、さらには公式Youtubeを開設するなどかなり広告に力を入れています。
そのため、1話〜7話の一挙放送は全国区では行われず、一部地域(北海道や関西など)のみで放送する形となっています。特番が12月20日に予定されてはいますが深夜バラエティ番組なので、興味のない一般層を取り込むにはやや厳しい感じもします。

おかか…。
③主題歌
作品の肝となり、イメージの一角を担う主題歌。昨年は「鬼滅の刃 無限列車編」の主題歌であるLiSAの「炎」はレコード大賞を受賞し、さらに紅白歌合戦に出場。鮮烈なイメージを視聴者に与え、そこで興味を持った人などを中心に年末興行の大きなブーストとなりました。
そして「呪術廻戦0」の主題歌を担当するのはKing Gnu。2019年のメジャーデビューから人気は衰え知らずで、今作の主題歌「一途」もMVが公開されてから9日、再生回数は600万回を越え大きな注目を集めています。
さらに12月にも多くの音楽番組に出演する予定で、彼らの圧倒的パフォーマンスに刺激され「呪術廻戦0」に興味を持つ人も多いのではないでしょうか?
まとめ(+期待も込めた最終予測)
100億円到達へのポイント
リピーター獲得のために
②入場者特典
③イベントの開催
④特別上映
新規ファン獲得のために
②テレビ番組やTVCM
③主題歌
これらが主にヒットに繋がる要素になってくるのではないかと思います。ただし、何度も言いますがあくまでも第一の優先事項は作品のクオリティ。コチラは特に期待ですね。
そしてこれら1つ1つの要素を完全に活かし切ってこそ100億円が見えるのではないかと個人的には思っています。昨年の「鬼滅の刃」のヒットが異常すぎたので感覚が狂いがちですが、100億円は一筋縄では行かない成績です。ただし、しっかりとリピーターや新規ファンを取り込む戦略を組めば可能性は十分にあると踏んでいます。
最後に個人的予想(期待も込めて…)
120億円!
…と予想します!
最後までお付き合い頂きありがとうございました!
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