【徹底考察】「シンエヴァ」100億円到達なるか?その可能性と4つの必須条件!【興行収入】

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公開からわずか1ヵ月で70億円を突破し、早くもシリーズ歴代記録を更新した「シン・エヴァンゲリオン劇場版」。

公開10日間の記録は「鬼滅の刃 無限列車編」に次ぐ歴代2位の成績になるなど、驚異的な数字を記録しました。そのため、100億円を期待する声も多く上がっています。

そこで今回は「シン・エヴァンゲリオン劇場版」の100億円と到達の可能性と条件について考察、解説して行こうと思います。

まず、100億円は可能なの?不可能なの?

100億円なんて行けるんですか?

しっかり100億円達成して、それから死になさい!

まず結論ですが、私の考えでは100億円到達は可能だと思います。
ただ、実際100億円の壁はかなり高いものとなっており、ポテンシャルを最大限活かせなかった(リピーターの呼び込みや新規ファンの開拓を効率的に行うなどが最大限できなかった)場合、最終的には90億円近辺での着地となってしまう可能性もあります。

しかし、中には「歴代2位のスタートだったし、100億円くらい簡単なんじゃ?」と思う方もいると思います。そこで、まずはなぜ「シンエヴァ」の100億円到達が難しいのか解説していきます。

まずこちらのグラフを見て下さい。

これは初動10日間の成績がほぼ同じだった「アナと雪の女王2(133.7億円)」と「天気の子(141.9億円)」の土日興収を比較したものになります。

【維持率の推移】〈2週目→3週目→4週目…〉
「シンエヴァ」
〈前週比67%→78%→61%〉(3週目は第2弾特典&舞台挨拶あり)
「アナ雪2」 
〈前週比89%→72%→76%→65%→103%→94%…〉
「天気の子」 
〈前週比85%→71%→90%→82%→79%→97%…〉
(※維持率とは、先週からどれだけ数字を維持できたかを%で示したものです。)

まず、初動から2週目の落ち方が2作品と比較すると激しくなっていることがわかると思います。
3週目は舞台挨拶と特典配布があったため、傾きがやや緩やかになっていますが、4週目はガクッと数字を落としています。
一方で、比較した2作品は緩やかな下降となっています。
つまり、この維持率の差が100億円到達の明暗を分けることになってきます。

しかし、今後どのような推移であれば、100億円に到達できるのかわからない方も多いと思うので、単純なグラフを作ってみました。
赤いラインが100億円を示しています。

これを見ると前週比75%の状態が持続したとしても100億円に届かないことがわかると思います。100億円到達には最低でも平均維持率78%が必要です。

しかし、なぜ歴代トップクラスの大ヒットスタートを切ったのにも関わらず100億円が難しいのでしょうか。個人的にその理由は大きく3つあると考えています。

100億円が難しい理由

①いわゆる初動型作品である

この作品はスタートで爆発する一方で、失速も早いいわゆる”初動型作品”です。
なぜ初動型なのかというとシリーズ作品であると言う理由が大きいでしょう。
さらにこの作品は前作から8年のブランクがあり、多くのファンが待望していた作品でもあります。そのため、公開序盤でいち早く見たいというファンが(ネタバレされる前に見たいというファンも)殺到します。その結果、序盤で爆発的な集客が見込める分、失速も早くなります。

②作品を見るハードルが高い

この作品は「エヴァンゲリオン」シリーズの最終作ということで、過去作の鑑賞がほぼ必須なことが前提の作品です。そのため、先程挙げた2作品(「アナと雪の女王」は「エヴァンゲリオン」シリーズとは違いほとんどの人が鑑賞しており、1作見るだけ良い)より見る人を選ぶ作品になっています。また鑑賞時間も2時間34分と長いため、鑑賞ハードルもやや高めです。

③ファン層が狭い

大ヒット作品と言えば「鬼滅の刃 無限列車編」が記憶に新しい方も多いと思いますが、ヒットの要因として客層の広さがあります。週刊少年ジャンプのターゲットである中高生に限らず、未就学児からファミリー層に展開しシニア層の方まで客層はかなり広いものになっていました。
その理由としてキャラクターの魅力は大前提として、ストーリーのわかりやすさが幼児から小学生も興味を持ちやすくなる要因になったと考えられます。
一方で、「シンエヴァ」のストーリーはとても難解なのが特徴の作品です。そのため、子供層から支持を得ることがとても厳しくなります。
つまり、年齢層は主に10代後半〜40代の比較的若年層に限られる結果となります。
また男女比も66:35エヴァファン層詳細 – EVA Wiki*より)とかなり偏りがあり、さらにファン層は狭くなっている印象です。

ここまでなぜ100億円到達が厳しいのかについて解説しましたが、ただこのような不利条件に加え、コロナ禍という環境も考えると、初動の数字だけでも十分異常な記録だったことがわかると思います。
もちろん現在の70億円だけでも、今後のアニメ映画界の可能性を大きく広げる数字と言えますが、今作はエヴァンゲリオンシリーズの集大成ですし、コロナ禍の映画業界をさらに盛り上げるという意味でも、やはり100億円という大記録を期待したくなってしまいますよね。

そこで、ここからは100億円到達の条件について詳しく解説します。

「シンエヴァ」100億円到達に必要な4つの条件

①維持率は70%前後をキープする

これが大前提にして、最も難しい条件となります。
単純に維持率70%以上をキープする作品はかなり珍しいですし、また前作「Q」は6週目まで維持率が70%を越えることがなかったのもやや不安材料になります。(「Q」の場合、7週目以降の累計数字は全体興収の17%未満)


そして、シンエヴァにおける週末成績の維持率推移は「67%→78%→61%」となっており、3週目は特典と舞台挨拶効果で高い水準にはなっていますが、今後維持率70%を維持することはやや厳しい条件と言えそうです。
ただし、先ほど平均維持率78%が必要と言ったように、GWシーズンなどを鑑みてもこの条件が達成できなかった場合100億円到達はかなり難しくなるのも事実です。

②時短営業の再開は避けたい

先週から徐々に1都3県の各大手シネコンでもレイトショーが復活しており、全体的に箱数も徐々に回復しています。しかしその一方で感染者数増加の報道も日に日に増えてきています。もし、時短営業が再開してしまうと大幅な箱数の減少で特に平日の興収は絶望的に。これに関しては1人1人のコロナ対策で防止するしかありません。

③GWである程度の箱数を確保する

GWは多くの集客を見込めるシーズン。特に今年は祝日と休日の被りがないのも、例年より非常に有利な状況と言えます。ここである程度の箱数を確保できれば前週から大幅アップの興収も期待できます。(2019年の上位5作品の平均興収は前週比240%以上)

また、元々4月29日公開予定だった「ブラックウィドウ」の公開延期により箱数にはやや余裕が生まれたため、ある程度箱数を確保することも可能になっています。

④コナン、るろ剣の反動を極力抑える

「シンエヴァ」の勢いを失速させる要素として、4月16日には「名探偵コナン 緋色の弾丸」、4月23日には「るろうに剣心 The Final」の公開がやはり大きいものとなっています。この2作品は4DやIMAXなどの特別上映も同時公開となるため、特別上映に強い「シンエヴァ」にとってはかなりの痛手です。そのため、そこで興収をいかに抑えるかが重要になってきます。

そこで以下のような理想の100億円到達までの推移グラフを作成してみました。
条件①より、維持率は平均70%としています。

ゴールデンウィークの前半(4/26〜5/2)と後半(5/3〜5/9)で大幅な維持率回復が見込めると予想。
ここで②の条件が必要になります。

そして7月の4連休(18週目)も維持率のアップが期待できます。

最終的に理想通り推移すれば20週目に100億円到達となります。

しかし、その条件を達成するために4月16日の反動をいかに減らすかがとても重要になってきます。このグラフにおいては前週比55%以上を維持できなければ100億円には届かない結果となります。

条件が達成できなかった場合どうすれば…?

維持率70%なんて無理だよ!!

希望は残っているよ、どんな時にもね。

先程のグラフはあくまでも理想のグラフなので、もちろん条件が達成できない可能性は非常に高くなっています。

そうなった場合、新たな戦略に期待するしかありません。そこで今回は作品のヒットを底上げできる4つの可能性を考えてみました。

①新たな特典の配布(期待度☆☆☆☆)

やはり1番爆発力のある起爆剤は特典配布です。リピート鑑賞に来るファン層の集客がかなり見込めるので、100億円到達の可能性も非常に大きくなります。

また、特典配布の形式ですが過去作を例に考えてみようと思います。

2作目の「破」は200万人動員記念で第三弾まで、3作目「Q」はロングラン公開に合わせて第四弾までそれぞれポストカードの配布がありました。

これらを考慮して考えられるタイミングとしては2つです。

「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」の例

1つは破のパターンで450万人動員記念の特典。

「破(2009年6月27日公開)」の場合は、200万人動員を記念して、
8月15日から第一弾
8月22日から第二弾
8月29日から第三弾
のポストカードが配布となりました。
ポストカード3枚で1セットと、かなりの大盤振る舞いとなっていました。

先週末で「シンエヴァ」の累計動員数は450万人を突破。第2弾入場者特典の「シン・ポスタービジュアルカード」も現在9割は配り終えているという状況で、今週末から新たに配布することも難しくない状況です。さらに、4月11日には舞台挨拶も決定し、第2弾のようにそれに合わせた特典が配布されるかもしれません。
コナンの公開する前には1週間の空きがあるので、そこで配布をすれば早めのラストスパートをかけることが可能になります。

「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」の例

2つはQのパターンでロングラン特典。

「Q(2012年11月17日公開)」の場合は、
12月15日から式波・アスカ・ラングレー
12月29日から碇シンジ&渚カヲル
1月12日から真希波・マリ・イラストリアス
1月26日からアヤナミレイ(仮称)
のポストカードが配布となりました。

今作シンエヴァでは第1弾特典として「式波・アスカ・ラングレー描き下ろしイラストチラシ」が配布となりました。「Q」も第1弾はアスカのポストカードだったため、他のキャラをモチーフにした特典が配布となる可能性もあります。

最近の東宝はシンエヴァの公開日を「ブレイブ-群青戦記-」の週に決定したり、鬼滅とシンエヴァの特典配布を「映画モンスターハンター」の公開週に行ったりなど、自社配給作品の競合を避けないことも多く、実際どのタイミングで配布が開始されてもおかしくないと思います。

ただもし特典があった場合、個人的には「コナン」や「るろ剣」などの大作もある程度ピークを過ぎたGW明け2~3週間後が濃厚なのではないかと予想しています。

②ドルビーシネマでの追加上映(期待度☆☆☆)

IMAXや4Dの特別上映も人気なシンエヴァですが、ドルビーシネマでの上映はまだありません

しかし、シンエヴァの色鮮やかな色彩や迫力のあるサウンドなどはドルビーシネマととても相性が良いのではないかと個人的にかなり思っています。

また、「名探偵コナン 緋色の弾丸」はドルビーシネマ上映が既に決まっていますし、「鬼滅の刃 無限列車編」のドルビーシネマ上映は3月27日より始まったことを考えると、シンエヴァも後々ドルビーシネマ上映が開始される可能性も十分にあります。

特別上映が人気な作品なのでドルビーシネマもかなりの人気が出ると思いますし、100億円到達に一歩近づくことができそうです。

③残されたタイアップイベント(期待度☆☆)

3月30日より第二弾が開始された「外食5チェーン共同作戦」や東京スカイツリー、ローソン、セブンイレブンなど多くのタイアップやコラボを展開しているエヴァンゲリオン。

ですが、エンドロールには「XFLAG」「株式会社ガンホー・オンライン・エンターテイメント」の文字が。こちらはそれぞれ「モンスターストライク」「パズル&ドラゴンズ」の人気アプリゲームを手がける会社です。過去にコラボは開催されたものの、(「モンスト」は2020年5月、「パズドラ 」は2020年6月)シンエヴァ公開直前や直後のコラボは無い状態です。おそらく2度前に決定した公開日(2020年6月27日)に合わせた時期に開催された可能性はありますが、その際に実装できなかった「シンエヴァ」に合わせたキャラもいる可能性があります。

また、今週から始まるポップアップストアなどもあるようです。

このようなPRは作品に対する興味が湧く大きな要因になりますし、その他のコラボやタイアップ展開にも期待したいところです。

④SNSやメディアでの呼びかけ(期待度☆)

一番コストがかからない方法として、SNSの発信があります。
実際に今週からは「Character Promotion Reel」という、キャラクター別のPVが6日連続で公開となっており、様々なメディアでアプローチをかけています。
また、エヴァンゲリオン公式は拡散力も非常に高く、SNSでの発信にはとても有利です。
ただ、他の例に比べるとインパクトに少々欠ける印象ではあります。

まとめ

ここまで長く解説してきましたが、最後にざっくりとまとめます!

100億円達成は可能なのか?
100億円到達はやや難しい
 ・理由①初動型作品である
 ・理由②鑑賞ハードルが高い
 ・理由③客層が狭い
⇨ただし、最大限ポテンシャルを活かせれば可能性はあり

100億円到達の条件は?

100億円到達の条件
・条件①維持率70%以上をキープ
・条件②時短営業の回避
・条件③GWのある程度の箱数確保
・条件④コナン、るろ剣の反動を抑える

それが無理だった場合…

100億円到達の追い風が期待できる要因
・①新たな特典配布
・②ドルビーシネマの上映
・③タイアップ企画
・④SNS、メディアでの発信

「シン・ウルトラマン」や「シン・仮面ライダー」など今後も多くのビッグタイトルが控える庵野秀明監督ですが、果たして初の100億円突破作品となるのか?今後の動向にも注目ですね!

最後までお付き合いいただきありがとうございました!

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