コロナ禍も徐々に終息し、昨年比164%と大幅な回復を見せた2022年の全米映画市場。
『アバター ウェイ・オブ・ウォーター』『トップガン マーヴェリック』など数多くのヒット作が誕生し、映画界を大きく賑わせました。しかし、そのヒット作品の裏では興行的に失敗し赤字となってしまった作品もあります。
今回は海外メディアDeadlineが発表した2022年の最も赤字となった作品TOP5をご紹介します。
果たしてどの作品がトップを飾ることになってしまうのでしょうか?
5位『バビロン』

損益額…8740万ドル(約117億円)
制作費…8000万ドル
宣伝費…6000万ドル
興行成績…6330万ドル
『ラ・ラ・ランド』のデイミアン・チャゼル監督の最新作で、アカデミー賞では作曲賞、美術賞、衣装デザイン賞の3部門にノミネートされるなど高い評価も受けた一作。
全米では昨年の年末年始シーズンに公開されましたが、『アバター ウェイ・オブ・ウォーター』が猛威を振るっており、その影に隠れる形で全米最終興収は1535万ドルの大ブレーキに。
1920年代のハリウッド黄金期を背景に、サイレント映画からトーキー(有声映画)へと映画制作の流れが変わっていく中、その時代を生きるスター俳優の栄枯盛衰が描かれる作品。
予算は8000万ドルをかけたと言われており、序盤の豪華絢爛なパーティシーンや当時のハリウッドを再現した巨大なセットなどを用いたシーンも多く、ブラッド・ピットやマーゴット・ロビーなど豪華キャストが出演しています。
デイミアン・チャゼル監督のハリウッドに対する熱いラブコールとも言える独特な作風は、海外ではもちろん日本でも賛否両論の声を巻き起こしました。
4位『ディヴォーション マイ・ベスト・ウィングマン』

損益額:8920万ドル(約119億円)
制作費…9000万ドル
宣伝費…4000万ドル
興行成績…2170万ドル
朝鮮戦争に参加したアメリカ軍初の黒人パイロットと、彼のパートナーである白人パイロットの友情を描いた戦争ドラマ作品。
おそらく日本では知名度の低い作品ですが、それもそのはず、今作は日本で劇場公開スルーとなっています。現在はNetflixで独占配信中となっています。
主演は近年スキャンダルが取り沙汰されるジョナサン・メジャースで、そのパートナーを演じるのはグレン・パウエル。グレン・パウエルは『トップガン マーヴェリック』でもハングマンとしてパイロット役を演じました。

その『トップガン マーヴェリック』特大ヒットに乗じて今作のヒットにも期待したパラマウントは、10月中旬からさらなる大ヒットが望める感謝祭の週(11月3週)に公開日を移動。
しかし、『ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー』などの影に隠れる形で注目を集められずっ全米OP興収590万ドルの苦しいスタートに。Rotten tomatoesの観客支持率が80%、CinemaScoreも「A-」と評判も良かっただけに悔しい結果となりました。
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