
「劇場版 呪術廻戦 0」の大ヒットに始まり、「トップガン マーヴェリック」が久々の洋画大ヒットを飾り、「ONE PIECE FILM RED」「すずめの戸締まり」など邦画アニメ作品も猛威を奮った2022年。年間興収も2100億円程度に達する見込みで、コロナ禍前とほぼ変わらない数値まで劇的な回復を見せた年でもありました。
ここではその2022年の総括として、今年映画ランキングTOP10にランクインした作品「144本」を対象に様々なランキングをお届けします。
今回は【ロングラン編】ということで、TOP10にランクインしていた期間が長い作品をランキング形式でご紹介します。
22位~17位
・「ファンタスティック・ビースト ダンブルドアの秘密」
・「沈黙のパレード」
・「カラダ探し」
・「ソードアート・オンライン 冥き闇のスケルツォ」
・「すずめの戸締まり(※現在更新中)」
【17位(5作品)】…8週ランクイン
・「スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム」
・「コンフィデンスマンJP -英雄編-」
・「SING シング ネクストステージ」
・「クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝」
・「シン・ウルトラマン」
12位(5作品)…9週ランクイン
「余命10年」

・公開日:2022年3月4日
・興行収入:30.0億円
・監督:藤井道人
・キャスト:小松菜奈、坂口健太郎、山田裕貴、奈緒、井口理ほか
38歳という若さで早逝した故小坂流加が、病気と闘う自身の想いを重ねながら書き上げた作品でもある「余命10年」。
『数万人に1人という不治の病に冒され余命10年を宣告された20歳の茉莉(小松菜奈)。生きることに執着しないため、恋だけはしないと決めていた彼女だが、地元の同窓会で和人(坂口健太郎)と出会い、恋に落ちる…。』というストーリーとなっており、泣ける作品として今年大きく話題沸騰。
3月の公開から春休みシーズン~GWにかけて9週連続TOP10にランクインするロングランヒットに。実写邦画作品としては今年No.1タイの記録となっています。
「ドラゴンボール超 スーパーヒーロー」

・公開日:2022年6月11日
・興行収入:24.9億円
・監督:児玉徹郎
・キャスト:野沢雅子、古川登志夫、堀川りょう、久川綾ほか
前作「ドラゴンボール超 ブロリー」同様、原作者の鳥山明が脚本やキャラクターデザインを担当した3年半ぶりの劇場新作。
今作の敵は「新生レッドリボン軍」で、ドラゴンボール初の全編3DCGや、孫悟空やベジータではなく孫悟飯とピッコロが主役を飾るなど新たな試みも。第5弾まで続いた入場者特典の効果もあり、6月公開から夏休みにかけてTOP10にランクインするロングランに。
日本だけでなく、海外でも大きなヒットとなり全米では日本作品歴代4位となる大ヒットを記録。なんとその売上は日本の2倍以上となっています。
「キングダム2 遥かなる大地へ」

・公開日:2022年7月15日
・興行収入:51.6億円
・監督:佐藤信介
・キャスト:山崎賢人、吉沢亮、橋本環奈、清野菜名ほか
「週刊ヤングジャンプ」で連載されている人気コミックを実写化した作品で、2019年に公開された前作は57.3億円の大ヒットを記録しました。
2作目となる今作ですが、公開前から既に3作目の2023年夏の公開が決まっており、東宝とソニーピクチャーズが共同で今最も力を入れている実写コンテンツです。
そして、今作もその自信を裏切らない51.3億円の大ヒットを記録。3作目は果たして引き続き大ヒットを記録できるのか期待が集まります。
「ミニオンズ フィーバー」

・公開日:2022年7月15日
・興行収入:44.2億円
・監督:カイル・バルダ
・キャスト:スティーブ・カレル、タラジ・P・ヘンソン、ミシェル・ヨーほか
今やUSJの一角でエリアを構えるほどの人気となった「ミニオン」シリーズ。シリーズ1作目である「怪盗グルーの月泥棒」が興行収入12億円だったことも踏まえると、躍進的な成長を遂げたシリーズでもあります。そして、今作は夏休み公開ということもありファミリー層を中心にロングランヒットを記録し、最終興収は44.2億円に。
コロナ禍以降苦戦の続くディズニー作品に比べると、「SING シング ネクストステージ」に続きイルミネーション作品はある程度勢いが戻っているようにも見えます。
「ジュラシック・ワールド 新たなる支配者」

・公開日:2022年7月29日
・興行収入:63.2億円
・監督:コリン・トレヴォロウ
・キャスト:クリス・プラット、ブライス・ダラス・ハワード、ローラ・ダーンほか
今年の洋画作品としては「トップガン マーヴェリック」に次ぐ成績となった、人気シリーズの最終作。
夏休みシーズンから9月末までTOP10にランクインし続け、超大作の貫禄を見せつけるロングランヒットとなりました。
しかし、興行収入は63.2億円とシリーズとしては前作の80.7億円から大きく数字を落とす形に。
7位(2作品)…10週ランクイン
「映画ドラえもん のび太の小宇宙戦争2021」

・公開日:2022年3月4日
・興行収入:26.9億円
・監督:山田晋
・キャスト:水田わさび、大原めぐみ、かかずゆみ、木村昴、関智一ほか
3月からGWにかけてファミリー層を中心に高順位をキープし、見事10週連続ランクインに。
ファミリー層作品は週末強い傾向にもあり、ディズニー作品も不在だったため、粘り強いランクインとなりました。
ただし粘り強いロングランとは裏腹に、興行収入の伸び悩みが「ドラえもん」シリーズにおいては大きな難題となっています。
2014年から2019年まで右肩上がりだった興収は、コロナ禍を経て20億円近くダウン。「鬼滅の刃」「呪術廻戦」などジャンプ作品とファミリー層の親和性が高くなったことも1つの要因かもしれません。
「映画 五等分の花嫁」

・公開日:2022年5月20日
・興行収入:22.4億円
・監督:神保昌登
・キャスト:花澤香菜、竹達彩奈、伊藤美来、佐倉綾音、水瀬いのり、松岡禎丞ほか
ここで初めて300館を下回る小規模作品がランクイン。最終的には200館ほどまで上映館が拡大しましたが、公開初週の上映館はわずか108館。
初週のみならず2週目3週目も満席の劇場が続出し、入場者特典も即配布終了となるなど、作品のキャラクター人気を物語るロングランヒットに。
配給会社のポニー・キャニオンとしても歴代トップの記録を樹立し、作品力のある映画は配給会社に関わらずヒットすることを証明する形に。
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